ナベカメのススメ。

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HASSELBLAD 203FE / Planar FE110mm / FUJI PRO160NC
直島の小さな漁港。日が沈みかけて薄くなった光を
レンズが奇麗に吸い込みました。絵のような描写。
まだいっぱいあるんだよね、直島写真。
ていうか、未スキャンのフィルムが山積みです。。
この描写のせいでハッセルとフィルムをやめられないけど、時間がないー。。

このブログには、フィルムスキャナで取り込んでフォトショップで調整したものを
アップしてますが、フィルムを現像するために勿論ラボに出しています。
ラボ、というよりも見た目完全にただの街の写真屋さんですが。。
光画ホリデーでも何度か紹介している「ワタナベカメラ」というお店です。
通称ナベカメ。このお店のいいところは、やはりプリントです。

通常、街のDPE屋さんはほとんどが「デジタルプリント」。
要は、フィルムをデジタルスキャンしてデータ化し、
そのデータをプリントアウトしているんです。
せっかくフィルムで撮ってるのに、だったら最初からデジカメでもいいじゃん、、
と、ハッセルを持ち始めた頃の僕はなんだかすごいがっかりした気分になりました。
いや、もちろん中判の余裕、レンズの優秀さ、等で違う事は違うんですが、
なんというか、感動するくらいの差が出なかったんですよね。

ほどなくして友人から教えてもらったのが「ワタナベカメラ」。
「フィルムで撮ったらレンズで焼く!」の合い言葉通り、
デジタルプリントではなく、レンズで焼くタイプの機械を今だに使い続ける
絶滅危惧種なお店なのです。もう古い機械でメンテナンスも大変みたいなんだけど、
比べてみるとピントもシャープで、諧調も豊かでコントラスト比も高く、
その分立体感のある仕上がりになります。
デジタルの平面的でのぺ〜とした味気無い描写とは明らかに違います。

機械とスタッフのクセで、濃いプリントに仕上がる傾向がありますが、
好みを伝えると、ある程度は反映してくれます。

面白いのは35mmのフィルムを出すと、スタッフのお気に入りの何枚かが
「勝手に」大きく焼かれちゃうんです。勿論そのお代をとられる事はありません。
今日は何を大きく焼いてくれたんかなあ、ってわくわくするんですが、
「えーー、、これっすか?!!」なセレクトもあってそれも楽しかったり。w
色味違いで同じ写真が入っている事もあり、(これもお代は1枚分!)
スタッフの迷いが見えてほほえましいんです。ちなみに価格も良心的!

そしてなんと、現在は「お店まるごとレンタル」なるサービスまではじめてます!
ここにも詳細記事が。)自分の気に入らないプリントにはお金を払わなくていい、
という太っ腹さ!なにそれ?!大丈夫か??
じっくりと納得のいくプリントをあげてみたい人は沢山要ると思いますが、
こんなに気軽に試す事ができる環境もそうはないと思います。

内緒のハナシですが、実は僕はナベカメの機械をよくいじらせてもらってました。
ああでもない、こうでもない、とイメージする絵になるまで焼かせてもらえたのは、
モノを作る人としてはほんとに楽しいし、勉強になることが沢山あって
もっと写真が好きになりました。

フィルムとフィルムで撮る人達を愛してやまない店長とスタッフが
儲け度外視でやっている「ワタナベカメラ」。
個人的にはもっと儲けて欲しいんですけどねー。
ということで、フィルムで撮ってプリントでいまいちピンとこない人は
ナベカメプリントを一度体験してはいかがでしょう。
郵送も受け付けてくれるようなので、遠方にお住みの方で
興味のある方は一度問い合わせてみてください。

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