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僕がアートディレクターになった理由。


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HASSELBLAD 203FE / Planar FE110mm / FUJI PRO400
前回登場のデザイナーさん達とポスターをつくりまして、
その時のモデル、あみさん。

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HASSELBLAD 203FE / Planar FE110mm / FUJI PRO400
同行した後輩アートディレクターくん。
プログラミングが趣味でシステム好きのちょっと変わった男の子。


美大在学中、広告にはあんまり興味がわかなくて、
イラストレーションやアニメーションばかりやってた僕が
今では広告会社でアートディレクターという肩書きで働いてるわけですが
それには「ドラフト」というデザイン会社の宮田識(みやたさとる)さん
というアートディレクターの影響が大きいです。

宮田さんは当時モスバーガーの広告や店内ポスター等の
アートディレクションを手がけてました。
ある雑誌にモスシェイクのポスターの撮影秘話が載っていて、
きんきんに冷やしたグラスで演出したモスシェイクの写真を使うなら
お店でもそうしないとウソになるだろ、的な事を社長に言い
ほんとにそうさせた、みたいな内容でした。
(長続きしなかったらしいけど。。)

学生ながらイラストの仕事でそこそこ嫁いではいたけど、
このままだと便利に使われるだけだなあ、ともやもやしてたし、
大学で勉強しているグラフィックデザインに対してすら
「どこまでいっても主役になれないし、実は地味じゃね?」と、
がっかりしてた青い僕にとって、デザイナーという立場から
いわば経営に口を出している人がいることがほんと衝撃でした。

アートディレクターになれば、企画に関わりながら自分の造形力を活かせる!
なんでもいいから「アートディレクター」という立場にならなきゃ!
と思い込み、アートディレクターになりました。

会社に入ってから、ポン・デ・ライオンつくっている最中は特に
いつも宮田さんの話が頭をぐるぐるしてました。
「デザイン」が少しでもクライアントの経営に食い込んで
世の中にちゃんと関わるためにはどうしたらいいんだろうなあ、って。
きっと「デザイン」が単に作業として見られるのがイヤなんです。

おお。なんかオレ、「デザイン」を愛しているなあ。
書いてて気づきました。

そういえば入社2年目くらいに宮田さんにお会いする機会がありまして、
顔真っ赤にして「尊敬してます」って告白したら、
「俺にそんな事言うようなやつに未来はない」的な事を言われました。
ぎゃふん。

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2008年12月 1日 Holiday | | コメント(16) | トラックバック(0)
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コメント(16)

嫁 :

嫁がいちばんにコメントするのもなんですが、
後輩AD、すぐそこにいるような写真ですね。
タディーン以来のどっきりかげんです。

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ぃがむ :

予備校時代にデザイナーじゃなくてデレクターって職があることを教えてくれたホーリーに感謝しています。
結局、広告業界は興味がもてなくて、
他の業界に入ったけど。。
今は会社でデザインだけじゃなく、デレクター(アートデレクターとは違うけど、)もやらせてもらっているです。
二足のわらじを履くのは、無理と上司や色々な人に言われるけど、。
それだから頑張れるってのが生きがいです。

この間飲み会で、勢いで将来は経営陣になるんだって叫んでしまった。

そんな今日、ホーリーの文章が胸に響いたのでした。

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libra :

おぉ、走っている感じがしますね~

後輩はおんなじ雰囲気持ってるんじゃね?

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ricora-s :

相変わらず、ポートレイトいいですね^^
その人の雰囲気が写真から伝わってきます。

アートディレクターさんも体力勝負。
プログラマーさんも、ほんと、家にも帰らずとか
あるみたいですね。

沖縄写真を見ていたら、沖縄だけ今でも夏のように
思えてきましたよ(笑)

どんなポスターが出来上がるのでしょう^^

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masu :

こにーちはー。

>「俺にそんな事言うようなやつに未来はない」
きゃぁか〜っこいい〜〜〜!!

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cucchi3141 :

久しぶりに書かせていただきます。
1枚目の写真はよい感じですね。私は人は撮りませんがこの写真を見ていて撮りたいなあという気持ちにさせられました。
でも撮りたいなあと思うだけで実際に撮りたい対象はそれほど多くいません。
おそらくそのへんが「尊敬してます」と言えるか言えないかの違いのような気もします。
若いころは言えたかもしれませんね。いまは依存関係を排除する生き方をしていますので人に対する距離のとりかたが昔とはまるで異なります。
このスタンスをもっと早く判っていればよい上司になれたようにも思います。
でもたいていのことは後から判りますから詮無いことだと思うようにしています。

写真、以前より気持ちアンダー目になっていませんか? 今回のポートレートはそうでもありませんが。

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:

デザインの意味に関して考える機会をもらうことがある。

日常の煩雑に溺れてしまうと見えなくなる事も多くて驚くよ。

企業と人が仲良くする潤滑油なのだと勝手に思い込む事にした。
自分たちに出来る事って案外沢山あるよなんと思ったりして。

また飲んで暴れようでよ!!

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Holiday Author Profile Page:

>嫁さま
妙にリアルにとれてしまった。。ださやま。。

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Holiday Author Profile Page:

>いがむ
いがむはまた別の方向で、一生懸命頑張っているよねー。
そんなに男気溢れるやつだったとわw。といつも驚いてます。
予備校時代の生徒達も頑張っているヤツが多くて嬉しいです。
デザイナーは単に使われるだけではなく、もっと大きい枠の設計を
意識したほうがいいと思うんだ。お互い頑張ろうね、いがむ。

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Holiday Author Profile Page:

>libra
ほんと?君の僕のイメージって、こんなん??
おかしいなあ。。

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Holiday Author Profile Page:

>リコラさん
やっぱり人を撮るのは好きみたいです。
ハッセルを覗いてるときにかなりニヤニヤしてるみたいです。
自分では気づいてなかったけど、まわりからみたら相当気持ち悪い。。
リコラさんのようにすっとした空気が写った写真にも憧れます。
二眼の無事を祈ってます。。上蓋だけですんでますように!

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Holiday Author Profile Page:

>masu
かこよくないよおおお。。
すごいショックだったもん。。
本人はなんかヤクザっぽい雰囲気もありました。

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Holiday Author Profile Page:

>クッチさん
なんだかクッチさんの大人さ加減は妙にいとおしい感じがしていいです。
たぶん、僕はまだまだ猪突猛進でがんがんぶつかっていけそうなので
それが出来るうちはそうしていきたいと思います。
「尊敬してます」発言は、僕にとっても飛び降りたい気持ちでした。
普通だったら絶対言わない。だけど、ここまで僕を導いてくれた人だったから
恥をかく覚悟で言ってみて、見事に恥をかきました。そしたらちょっと楽になりました。えへへ。
僕がクッチさんくらいの歳になったらどうなってるんだろうなあ。
と言いつつ、クッチさんの歳知らないですが。笑
アンダー目、、あ、ほんとだ、、言われて気づきました。
一時期nsnさんみたいなトーンの写真撮りたくて諦めたんですが。その影響かなあ。

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Holiday Author Profile Page:

>名無しさん
うう、、こんなに熱いコメントを書くあなたはどなた??
なんとなく、僕の頭の中で候補が何人か浮かんではいるですが。。
いや、おっしゃるとおり、まだまだ出来る事はたくさんあるはずなんです。
あとはやるだけなんだけどね。

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teo :

はじめまして、いつも楽しみに拝見させてもらっています。

10年ほど前、
デザイン事務所で働いてるときに読んだ『デザインの現場』を思い出しました。
※確か、宮田さんが机に座っているダークな感じの表紙だったかなと。
ドラフトが特集されていて宮田さんの働きに
衝撃をウケタ事を思い出し、ちょっと泣けてきました。
ホントに深いところで仕事を進めていかないとなぁ〜と!

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Holiday Author Profile Page:

>teoさん
はじめまして、こんばんはー。
おおお、、それそれ、それですっ!まさにそのデザ現!すごい!
おんなじもの見て、おんなじように衝撃を受けはったわけですね!
僕のデザイン感をぐっと前に進めてくれたインタビューでした。
あの号は今でも大切に持ってます。
お互い頑張りましょう!

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Author : ホリデー

広告会社勤務。ポン・デ・ライオンと一児の父。ハッセルブラッドは生涯の友になりそうです。いいカメラに出会えました。

「フィルムで撮ったらレンズで焼く!」
光画ホリデーはワタナベカメラを贔屓にしています!


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